スーツの袖口のボタンは何に使うの?左襟のボタン穴は?スーツのちょっとした疑問・小話

ファッション雑学

今回のお話は?

  • 袖口のボタンは何に使うもの?
  • 由来や種類はなに?
  • 左襟のボタン穴はなに?
  • 由来や活用法とは?

普段何気なく着ているスーツには長い歴史があり、意外と何に使うものなのか何で付いているのかわからないものがあったりします。

今回はそんなスーツの疑問の中から袖口のボタンと左襟のボタン穴の意味をご紹介します。

スーツには長い歴史があり機能的に作られています。

スーツの由来や語源についてや服のちょっとした疑問はこちら

スーツの袖のボタンは何に使うの?

見慣れていて気にならないですが、よく考えると何に使うかわかりませんよね。

実は何にも使わない?

まずは袖口のボタンの疑問からです。

テーブルに手を置いたりしたときにカチャカチャと音が鳴って「何のために付いてるのかな~?邪魔だなぁ」と疑問に思っていた方も多いと思います。


実はこの袖口のボタンは現代においては意味はありません。


機能的なものでなく、あくまで装飾として付けられているものだそうです。

実際、カジュアルスーツの中には袖口にボタンが付いていないものもありますが、ボタンが付いていないことで不便が生じることはありません。

見た目のバランスを考えて付けられているんですね。

元々の由来は?

では初めから装飾のために付けられていたかというとそうではありません。

袖口にボタンが付けられた理由については諸説ありハッキリとしたことはわかっていませんが、その中でも「寒いときに袖で鼻水を拭かないようにボタンを付けた」という説と「医者が袖を捲りやすくするために付けられた」という説の2つの説が有力とされています。


また過去にはボタンの数で自分の出身地や階級を表していたこともあったそうですよ。

ハッキリしたことはわかりませんが元々はちゃんと意味があって付けられていたんですね。

色々あるボタンの数や仕様

そんな袖口のボタンには色々な仕様があります。

それはボタンの種類や数、付けかたや袖口が開くかどうかなど様々で、それによって華やかさや洗練さ重みなど個性を出すことがもできます。

ボタンの数は?

ボタンの数は基本的には3~4個のものが多いです。

中には2個や大きいものが1個付いているものやボタンが無いものもありますが、それらはカジュアルな要素が強くフォーマルな場面では控えておいたほうがいいでしょう。

またボタンが5個や6個など多いものもありますがこちらもカジュアルジャケットに分類されることが多いですね。

「並べボタン」「重ねボタン」
並べボタン
重ねボタン

ボタンの並び方にも種類があります。

一つはボタン同士が重ならないように並んでいる「並べボタン」、もう一つがボタンが重なるように並べた「重ねボタン」です。


「並べボタン」は既製品の多くで採用されているように一般的な仕様で、どのような場面でも着用できます。


「重ねボタン」はイタリアブランドによくみられる仕様で華やかさでお洒落な印象がありますが、フォーマルな場面には適していないため気をつけなければいけません。

「開き見せ」「本切羽」
開き見せ
本切羽

続いては袖口の仕様です。

こちらも袖口が開かずボタンは飾りの「開き見せ」と袖口が開き実際にボタンで留める「本切羽」の2種類があります。


「開き見せ」はボタンの位置を変えるだけで容易に袖丈を調整できる点から既製品の多くで採用されています。


一方「本切羽」は袖丈の調整が容易ではないため基本的にはオーダースーツでみられる仕様です。

実際に袖口を開くことはほぼなく、あくまで遊び心など粋な表現として本切羽にする方が多いそうです。感覚としては裏地にこだわるのと似ているかもしれませんね。

左襟のボタン穴はなに?

元々は何のためにあるものなんでしょうか?

あのボタン穴はフラワーホール?

次は左襟のボタン穴についてです。

このボタン穴といえば社章や議員、弁護士バッジなどを付けているのをよく見掛けますが元々はどんな意味があったんでしょうか?


実はこの左襟のボタン穴には名前があり「フラワーホール」といいます。

「フラワーホール」つまりあのボタン穴は花を挿すためのボタン穴という意味の名前がつけられているんですね。

フラワーホールの由来は?

ではなぜ「フラワーホール」になったかというと名前の由来は単純で、昔ヨーロッパの貴族の間でフラワーホールに花を挿すことが流行したことからそう呼ばれるようになったそうです。


ですがフラワーホールは元々花を挿すために開けられていたわけではありません。

フラワーホールの起源については諸説あるのですが、その中でも有力とされているのが第一ボタンの名残りという説です。

というのもスーツの歴史を辿っていくとルーツの一つに軍服があり、当時のスーツは軍服のように襟詰で着用するもので第一ボタンはその襟を止めるためのボタンでした。

その後、現在のように襟を折り返すように変化していくのですが、第一ボタンのボタン穴はその名残りとして現在のスーツの形になってもフラワーホールと名前を変えながら残っているんですね。

フラワーホールの使い方は?

続いては現代においてのフラワーホールの活用法です。

現代においてもフラワーホールは主な使い方は昔と違いますが意外と活用されています。

そんな活用法の中から代表的な3つの活用法をご紹介します。
フラワーホールを活用したことがない方も折角の機会ですので一度活用してみてはいかがでしょうか。

社章
社章や弁護士バッジを着けている人はよく見掛けますよね。

これが1番ポピュラーな活用法ですね。

一度は着けているのを見たことがある人も多いんじゃないでしょうか?

社章の他にも弁護士バッジや議員バッジなど色々なものがありますね。

ラペルピン
出典:SUPREMO

続いてラペルピン。

こちらもパーティーや結婚式でよく見掛けますよね。

場所や種類などTPOには気をつけなければなりませんが、一気に胸元が華やかになるので一度挑戦してみるのもいいのではないでしょうか。

お花

最後にお花。

なかなか現代において特に日本では難しいですが、折角フラワーホールという名前がついているんですから挑戦してみるのもいいかもしれませんね。

生花ではなく造花を使用するのもいいですね。
造花で装飾されているものでしたら敷居が低くなるかもしれません(笑)

まとめ

袖口のボタン

  • 袖口のボタンには意味はない。あくまで装飾。
  • 由来は諸説あるが2つの説が有力とされている。
  • ボタンの数によってフォーマルなものとカジュアルなものがある。
  • 並べボタンや重ねボタン。開き見せや本切羽。などの種類がある。

左襟のボタン穴

  • 左襟のボタン穴の名前はフラワーホール。
  • 名前の由来は貴族の間でボタン穴に花を挿すのが流行したから。
  • 元々は第一ボタンの名残り。
  • 現在でも社章やラペルピンなど色々なもので活用されている。
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